映画「ラ・ラ・ランド」観てきた!夢見る若者の、夢のようなひとときと…
映画「ラ・ラ・ランド」観てきました!
ミュージカル映画というと、自分は「雨に唄えば」と2012年版「レ・ミゼラブル」、あとは2004年「オペラ座の怪人」ぐらいしか見てないのですが、『雨に唄えば』はけっこうハマったし、最新の映像で華やかに歌い踊るミュージカル、それがしかも娯楽性が強いながらも本年アカデミー賞の大本命!
なんて聞いたら、やっぱり劇場のスクリーンと音響で見とかなきゃな!と思った次第。
つーわけで感想をババ~っと垂れ流していきますが、下に行くにつれネタバレなので一応注意を~。
「最新トレンド」のおしゃれな映像美に酔いしれる
やっぱ劇場まで足を運ばされた最大の要因は、予告でも流れてたこのOPのインパクトですな。
ここに限らず、全編を通して強めに原色を配置した、カラフルでコントラストの効いた映像センスが光っています。
例えるならインスタグラムの画像加工でよく流行っているあの感じ。なんだかそんな「イマドキ」センスにたっぷり浸れて、クソダサキモオタの自分も脳内オシャレ度が一回りアップした気分ですw
「華やかでハッピーな映画!」…なだけじゃない!?
予告見た限りでは、最終的には王道のストーリーなんだろう、と印象を受けてそのまま観に行ったワケなんですが…ところがどっこい良い意味で裏切られた!
上に書いた素晴らしい映像センスやロマンチックなストーリーの『甘み』を堪能していたぶん、終盤の味わい深い『苦み』の効きっぷりにクゥ~っと悶絶です。
なんたって映画が始まってあのオープニングをですよ!?夢追う若者が全力で突っ走って、そのままラストもハッピーエンドで終わると思うじゃないですか!
それをあんなコレみよがしな「重ね方」でやってくれちゃってさぁ…
とはいえ、甘いスイーツってのは、コーヒーの苦みがあってより美味しさが引き立つのも自明の理。巧みな演出があいまって、この作品が仕掛けた飴と鞭に心揺さぶられました…!
若者が夢を叶えたとき、夢のような時間は終わり…
映像美やミュージカルシーンも素晴らしいんですが、やっぱ語り草は紆余曲折あってのラストですかね…。(そもそもあの映像美はまず見てナンボ!)
とても寓話的というか、見る人によってこの二人のストーリーへの感想が違ってくるんじゃないかなぁと。その人の性別、年齢、才能能力、人生経験、etc…人それぞれに見いだす答えが浮かんできそう。
例えば「なんだよ、もっとやれる事があるんじゃないの」と納得いかなかったり、反対に「あの笑顔があったのだからお互いいいじゃない」と受け入れてみたり。
少し話はそれて、いまドラマ化に影響されて東村アキコ作「東京タラレバ娘」をちびちび読んでいるのですが…
図らずも「ラ・ラ・ランド」のストーリーと、このマンガとで通じるものがありましたね…。
TVで「タラレバ」の単語を取り上げてるの時々目にしていたこの時期に、はからずもこの映画が公開されたのは、なんだか不思議なシンクロを感じますw
夢を叶えて社会的成功もおさめても、全てが手に入るわけじゃない。
あの頃の、あのひととき…華やかな歌と踊りと色彩に彩られた、まさに夢のようなひととき…それはとうに過ぎて、時間を戻すことはできない。あの時ああしていタラ…?こうしていレバ…?
そうやって得たものと同時に、失ったアレコレも確信せざるを得ないラストの瞬間、見ているこっちも打ちひしがれました…。
でも考えてみれば、若者はともに「夢を叶える」ことで「夢を与える」大人になったワケで…それが救いのようであり、皮肉のようでもあり、面白いです。
コチラは、作中で使われている名作ミュージカル映画へのオマージュシーンを比較した動画。
この中だと「雨に唄えば」と「理由なき反抗」は見たことがあって、劇場で見ていてもネタに気付きましたね~。
とくに劇中で大きく扱われる「 理由なき反抗」は、若者のナイーブな感情を描いた作品だし、やはりこの作品の大きなテーマは「若さ」なのかなと。
メインテーマでも歌われる「スターの街」はオマージュからも表れていて、そんなきらびやかな夢を抱く若者たちが辿る人生を垣間見れた作品でした。
ラ・ラ・ランドのサントラにあるこの「Start a fire」という曲。
劇中ではあまり良い扱いを受けてない一曲なんですが、自分はコレが劇中で一番ヒットした曲ですw