オハコのこんな事ばっか考えてる。

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劇場版「若おかみは小学生!」、ヒロインの成長が伝わる確かな脚本とアニメーションが噛み合う傑作!

劇場版「若おかみは小学生!」、観てきました!

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先にニチアサにやっていたTVアニメ版を楽しく見てたので、映画版も楽しみに観てみたんですが…期待以上にすごかった!なんという完成度

TV版は原作途中らしきところで「まだまだおっこ達の奮闘は続くよ!」って感じで最終回を迎えましたが、映画版は脚本にオリジナルも入っているらしく、一本の映画として起承転結がバシっと決まっていて好対照な感じ。
TV版を観ていた人も絶対必見のアナザー「若おかみ!」に仕上がっていました!

そんなわけで、映画版で魅力的だったところの感想などをば…

 

キャラクターを身近を感じられる作画クオリティ

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ジブリ作品も多く参加している監督が手掛けた作品ということもあってか、作画・アニメーションのクオリティーがものすごく高いです。

大迫力の超絶アクション!…をするわけではない、「旅館ドラマ」である本作。
その作画パワーは、おっこたち旅館で働く人々のの所作・動き回る姿であるとか、あるいは調理場の板前さんの包丁さばきであるとか、そういう細かな日常の動作にこそ注がれていて目を引きます。

この作画クオリティでもって、「この世界の片隅に」でも頻繁に語られていた『キャラクターが身近に感じられるレベルのアニメーション』が、本作においても実現されていると思いました…!

 

 

「花の湯温泉」「温泉街」の確かな魅力
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今作の舞台は、「花の湯温泉」という架空の温泉街。

この温泉街や、おっこが暮らす旅館「春の屋」を美しく描き出す背景・風景の美術の圧倒的なクオリティ…

あるいは小学生の同級生やライバルの真月さん(ピンフリ)が、おっこと同じく温泉街で暮らし家業を手伝う姿…

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そんな作中の描写が積み上げられていくことで、この「花の湯温泉」という舞台が『魅力的な温泉街』としてしっかり描かれてるんですよね~。

そして本作のラスト、ある大きなシリアス展開が起こる際、温泉街にちなんだセリフがその物語を締めくくる『答え』になっているのですが…。
このとき、今まで描かれてきた「花の湯温泉」の魅力がラストの『答え』に強い説得力を与えているんですよ!

「これはもう、脚本と映像とが完全に噛み合った作品だなぁ~」としみじみ心に響きました。

 

 

おっこの成長が伝わる起承転結のきいたシナリオ

両親の事故によって都会から温泉街に引っ越すところから始まり、二人の幽霊や旅館の人々、ライバルのピンふり、様々なお客さん…と色んな出会いを経験したおっこ。f:id:asitanoyamasita:20180929235931j:image

 

そして物語の終盤、ある「二つの変化」が描かれることで、観客は『なるほど、おっこはこれだけ成長したんだな…』とひしひし感じられる仕掛けになっているんですよね。
そのどちらもが全く不自然なく起承転結のなかに盛り込まれているので、これは映像だけでなく脚本も完成度が高いなぁ…と!

それまで「がんばれおっこ!」とウリ坊や美陽ちゃんと一緒に励ましていた観客が、ここまで来るともう思わず『おっこはもう、立派な若おかみだよ!』と拍手を送りたくなる!
そんななんとも見事な『シメ』かたが必見です。

 

 

と、とりあえずこんなところでしょうか…!

他にも「ウリ坊と美陽ちゃん、二人の幽霊がおっこと出会えた意味」とか「おもてなしの心とは、若おかみ!を見ればわかる!」とか「美陽ちゃんの金髪パッツンぷにロリキャラデザ&劇中のネコミミコスプレ可愛すぎる!!」(ぉぃ)とか、語りたいことは沢山湧いてくる…!

そんな傑作なので、「単純なこども向け映画でしょ」なんて思わず、とにかく劇場へ観に行って欲しい!

まだ間に合う!観にいこう!「若おかみ」!