レトロなカートゥーンでスマホ中毒の現代を皮肉るアニメが自分に突き刺さりまくった件
ネットサーフィンをしていたらこんな興味深いアニメーション動画(ミュージックビデオ)を発見!
「スマホに依存しまくってる現代の人々に警鐘を鳴らす」という定番の内容ながら、 クラシックなカートゥーンアニメ調に物語が進んでいくのが面白いですね〜。
かなり毒々しい描写、痛烈な風刺もありますが、 極端なデフォルメで描かれることが「ギャグ」調となって受け止めやすいと言うか…
(NHKの「ねほりんぱほりん」が、豚さん人形だから重い話も毎回見ていられる、的な仕掛けと同様でしょうか)
「事件事故の現場に遭遇したとき、まずはスマホで撮影を始める人々…」
って悪しき構図は、やっぱ日本だけでなく海外でも同じように起こっている批判の対象なんだなーっていうのもわかったり。
みじめで怠惰な自分をネット上では修正しまくって…ってこのワンカットも印象的。キレイな部分だけカラーなのもモノクロアニメだからこそ活きる演出ですな。
ラストは、たまたま動画がバズったことで一躍有名になった少女が一瞬のうちに今度は世間の嘲笑い者にされ、彼女は飛び降り自殺…
と、そんな光景すらもパシャパシャと「その日のネタ」として消費し、あとは一瞬で興味を失い、さっさと去っていくスマホ中毒者たち…!
というあまりに救いがなく、かつ現在進行形で同じことが起こっているであろうグロテスクな結末。
と、そんなラストにショックを受けた、まさにこの瞬間気付いたんですが…
『あれ?この目が虚ろなスマホ中毒の奴らの姿って…まさに今この動画を見ている俺の姿じゃね?(戦慄』
この動画を見つけたのは、まさに彼らのようにだらだらと虚ろな目でスマホで 時間をつぶしていた最中…。またラストの彼らのように、この動画を楽しんだあとおそらく数日もしないうちに、この動画のことを忘れて、また違うネタに刹那的に楽しんで…をきっと繰り返す。それがなんか、自分でもわかっちゃうというか…。
そんな「この動画を見つけた事、消費した事」そのものが、作品のなかで描かれている皮肉に当てはまっちゃう…この鏡の中からこちらを覗きこまれたような構図に気づいた瞬間、なにやらゾゾゾッッ…と悪寒が背筋を走りました…!
いやぁネットジャンキーな自分にはなんとも恐ろしい作品です(冷汗
このほかにも、「今あえてクラシックなカートゥーン風で…という作品」といえば横スクアクションゲーム「カップヘッド」とか…
アメリカのラッパー、Jay-Zの「The Story of O.J.」という曲のPVとか。
これも差別用語の『ニガー』を連呼する歌詞の過激さをカートゥーンで和らげているようでもあり、いやむしろカートゥーンだからとばかりにアメリカ黒人の虐げられてきた歴史やかつてあった誇張(極端に唇を太くしたり)を突きつけてくるように描いているようにも…
※詳しい解説はこちらのブログ記事が大変参考になります↓
【The Story of O.J.】の和訳:Jay-Z(ジェイ・Z)
日本だと80年代リバイバルみたいなポップさが最近の流行りに感じるんですが、アメリカではクラシックなカートゥーンスタイルのリバイバルが来とるのかも知れませんな。
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