オハコのこんな事ばっか考えてる。

オハコと申します。オタク関連を中心に広く浅く何かと考えた事を書いていこうと思います。

「シンゴジラ」になぜ"特別出演:岡本喜八"なのか?ググってみるとなるほど納得。

 asitanoyamasita.hateblo.jp

 前回「シンゴジラ」観てきた感想の記事書いたんですが、なんかまだ書き足りなかったことを支離滅裂にこっちの記事へ。
ようは「シンゴジラ」に映画監督・岡本喜八が特別出演してたんだね!って話です。

 

会話がメインなのは岡本喜八リスペクト?

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庵野秀明監督は大の岡本喜八ファンだそうで、作中ではキーパーソン・牧博士の写真に映画監督の岡本喜八さんの姿が使われているそうな。(←自分はスタッフロールで初めて知ったw)

で、岡本喜八監督といえば、自分はつい最近NHKBSの映画放送で監督作品の「日本のいちばん長い日」と「肉弾」をそれぞれ初めて観たんですが…asitanoyamasita.hateblo.jp

偶然このおかげで、なぜ庵野監督がああいう風に写真を使ったのか、なんだか納得したんですよね…サンキューNHK。(もしやシンゴジに合わせたNHKの策略!?)  

というのも、この岡本喜八作品のどちらとも、「テンポのいい会話劇」というのが大きな要素なんですよね。

庵野秀明監督と岡本喜八監督の貴重な対談 - 1年で365本ひたすら映画を観まくる日記

ググって見つけたこちらのエントリで紹介されている二人の対談でも、会話の撮り方でディープな技術論が展開されていたりものすごい。
今回の「シンゴジラ」でも、内容の大きくは登場人物たちの会話シーンが占めているあたり、こちらの対談だったり、上の二つの岡本喜八作品を彷彿とさせられます。

 

 

「紹介テロップ」も岡本喜八リスペクト?

またもう一つ、リスペクトを思わせる点でいえば「人物や手続きをしっかり説明する」点。

庵野監督は「激動の昭和史 沖縄決戦」という映画を岡本喜八ベスト映画と語っていまして…


コレはまだ見てないので、せめてどんなタッチの映画かな~とググってみたら、詳しく紹介・解説をされているページがヒット。

激動の昭和史 沖縄決戦 戦争映画中央評議会

こちらにあった

岡本喜八という人は実に日本人らしい細かくて真面目で筋道立ってないと気が済まないタイプの人だったのだろうか?本当に 本当に映画作りはいつもいつもクソ真面目だ。沖縄防衛の第32軍がどうやって沖縄で編成されるにいたったのか、司令官や参謀たちの人となりの解説や、各将軍、将校たちがそれぞれ大本営とはどんな人脈があったのかとかとっても丁寧で説明を省かない。親切すぎる。

 という記述が…。おおーっ、なんかまさにシンゴジラのそれに通じるものがあるな!とニヤリ。昭和映画に詳しい人は、やはりシンゴジ作中の写真を観た時点で「庵野まったくお前というヤツは!」ってな感じなんでしょうかw

 てかそもそも登場人物にテロップ…あたりは「日本のいちばん長い日」でもやってましたね。今気付いた。(ぉ

http://livedoor.blogimg.jp/kokoku2700/imgs/d/e/de4c5e68.png

オタクのムダ知識マウント対決の定番といえば「エヴァの極太明朝体市川崑の犬上家の一族オマージュだぜ!」ですが、これからは「初登場キャラの下にテロップが出るのは岡本喜八オマージュだぜ!」ですね。今からはコレをうそぶいて戦っていこうと思います。(何の勝負だw)

 

 

サマーウォーズ」に足りなかったものが「シンゴジラ」にあった

こっからあんま関係ない話ですが、自分はあんまり「サマーウォーズ」が好きありません。
その理由は作中の”日本の危機に際し、ワチャワチャする官僚たち。そこでおばあちゃんが黒電話でブッチホン(古い表現)…直接連絡をとって「慌てるんじゃない!頑張りなさい!」と叱りつける。すると自体がみるみる順調に進んでいく…”という一連の流れ。これがなんか気に入らないから。

いっぽう今回の「シンゴジラ」では官僚組織の『手続きにつぐ手続き』をさんざん見せられて、「サマーウォーズ」に足りなかったのはこの"真面目な手続き"だったんじゃないか、と思ったわけです。
おばあさんの超絶コネが活躍する姿よりも、半分滑稽だけれどもたくさんの偉い人たちが愚直にあちこち手を回し頭を回して問題に対処していく姿のが、観ていて好感がもてて…

まぁそういう"気付き"も、シンゴジがあって、そしてこの岡本喜八リスペクトがあってこそ気付いたんだなぁ…という無駄な余談でした。

 

「肉弾 」。記事に少し名前だすだけでしたが、この映画のやるせなさったらスゴいです。