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映画「スパイダーマン ファーフロムホーム」感想!無印「2」に並ぶシリーズベスト級の一作!

映画「スパイダーマン ファーフロムホーム」観てきましたよー!

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前作を越える、学園青春モノとSFアクションモノの見事な融合!という感じの傑作!

やっぱりスパイダーマンは面白いな!と久々に大満足できました。

つーわけで、ここからはネタバレ全開で感想をば。

 

 

ミステリオが仕掛ける戦闘スタイルのリアルな恐ろしさ

まずはとにかく今回のヴィランミステリオが期待以上に魅力的で良かったです!

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前作のヴィラン、ヴァルチャーもマイケルキートンの名演と相まって人間描写に非常に魅力があったのですが、アクション面ではやはり ちょっとスケール不足に感じました。

ミステリオも事前のイメージでは「小ぶりなヴィラン」という印象で、果たして映画として見応えのある敵となるのかな…と期待薄でした。

しかし!蓋を開けてみれば、スパイダーマン映画シリーズの中でもかなり恐ろしいヴィランじゃねーかってね!

 

 

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原作では、映画スタッフとして培った特殊効果技術を駆使してスパイダーマの混乱させる…という戦闘スタイルなのですが、今作ではその技術が「トニースタークの技術を奪った」という設定になってよりパワーがスケールアップ。

特にこのミステリオが仕掛ける「映写ドローンでピーターの周囲に映像空間を作り出して閉じ込める」というシーンの恐ろしさは新鮮でした。

催眠術や魔法といったありがちなトンデモ手法ではなく、飛行ドローンやVR(ARかな?)のような『今ドキ技術を取り入れて見せる』という点に、「自分もこんな風に、知らないうちに騙される未来があるかも…!?」と思えるリアリティがあるというか…。

特に劇場で観ていると、閉じ込めるシーンでは周囲が真っ暗になるので、 自分もピーターと同じように映像空間に閉じ込められているような感覚に陥るんですよ…それがまた没入感MAXで、ゾクゾクしましたw

 

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そして、こんな恐ろしい相手にどうやって立ち向かうのか!?という問題を、『スパイダーマンにはピーターむずむず(スパイダーセンス)があるんだぜ!』というふうに見事に回答してみせるところに、また素晴らしいカタルシスを生んでくれますね。

スパイダーマンの原作に登場するヴィランらしく、恐ろしい相手でありつつスパイダーマンだからこそ打破できた相手!という構図がまたシビれます。

 

今回のアクションシーンは前作「ホームカミング」に比べて、明るい場所での戦闘が多いためスパイディのスウィングアクションもハッキリ見れるし、無数のドローン(が生み出すモンスター)という敵の戦法もあってスケール感もかなりのビッグサイズ。

映画館で観るアクション映画としてとても大満足の出来でした!

 

 

 

ジェイクギレンホールの狡猾な悪役っぷりもさすが!

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ミステリオが「ピーターの受け継いだ高性能デバイスを奪うまでのドラマ」もかなり衝撃的でしたね~。

 

asitanoyamasita.hateblo.jp

前回の記事でも書いたように「ミステリオな上にジェイクギレンホールが演じるんだから、絶対味方なワケないじゃん!」と頭でわかっていても、本当にネタばらしをする寸前まで、心のどこかに「もしかして本当に今回は味方なのか…?それかこのあと洗脳を受けて敵になるとか…?」という迷いがちょっとだけ浮かんでしまいましたw

「エンドゲーム」でピーターは第二の父親代わりと言える存在であったトニースタークを失ったわけですが、 そこにつけこむミステリオの憎たらしさよ…!

トニーに代わる新たな指導者(メンター)になってくれる人が…?という振る舞いもそうだし、あげくあのトニーのサングラスをかけてそれがバッチリ似合っている…というのもピーターが「喪失のつらさと責任感の重さから心を許してしまった」ことへの説得力になっていて唸りました。

しかしその男はトニースタークの技術を悪用した敵だった…。この展開も、「トニーの喪失を乗り越えるための試練」「父殺しのテーマ」の構図に思えてさらにアツいです。

 

 

「学園SFモノ、少年漫画的」な面白さも健在

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ミステリオが絡む場面でのシリアスなドラマも見どころですが、逆に

『単なる学生の僕がスーパーヒーローだったら、学生生活にこんなてんやわんやが起きちゃう!?』

という学園モノSFや少年漫画のような方向の面白さも、前作に引き続き健在!

今度の舞台は「夏休みの修学旅行中」ということで、ピーターが同行しているクラスメイトたちに正体がバレないよう必死に慌てふためく姿も楽しいし、アメコミな異常事態に終始振り回される引率の先生のキャラクターも、いかにも学園モノっぽくて面白かったですねw

みんなで観光するピーターやクラスメイトたちの表情も本当に楽しそうで、これぞ「青春時代」だな!っていう眩しさすらあり…!

プロモーションに良く出てきた「ニックフューリーに夏休みを支配される!(泣)」的なキャッチフレーズも、見る前は『なんのこっちゃ?』と思っていたのですが…確かに、ギャグか!ってレベルでフューリーは夏休み支配してましたw

 

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メインヒロインとなったMJとの、ぎこちない恋のやり取りもキュートだし、ラストのターザンスウィングでランデブーなんてもう…ある意味、世界中のスパイダーマンファンが待ち望んだ光景ですよねw

そんな、「エンドゲーム」後の重苦しい雰囲気を明るく吹き飛ばす、 (敵との戦い以外では)終始ポジティブなドラマの雰囲気もかなり魅力的でした。

 

 

最期の言葉は皮肉かと思いきや、まさかのサプライズ!

そしてやっぱり今作で一番あがったシーンはラストの「JJJ」ですね…。

ついに敗れたミステリオの最後の一言、「気をつけろよ、大衆は『見たいものを信じてしまう』ものだ…」といった感じのセリフ。

これを聞いた瞬間こそ「フェイクニュースが溢れる現代社会への揶揄かな…?ミステリオというキャラに載せて、なんと現代的な示唆に富んだセリフよのう」なんてくらいに思ってたんですが…

 

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まさか本当にフェイクニュースを作って、しかもデイリービューグルまで出しちゃうとか! 揶揄や皮肉じゃなくって、そのまんまの意味だったのかよ!!www

と、思わず心の中でツッコミまくり&おかえりジェイムソン!の拍手喝采が止まりませんでしたね〜!!いやーしてやられましたw

やっぱりこういうファン心理をくすぐる、MCUスタッフの心意気たるや…憎い!憎いねェ〜!

 

 

スパイダーマンは無事ニューヨークへ戻り、MJとの恋も成就して、ジェイムソンも登場…。

まさにおなじみの「スパイダーマン」らしい舞台が整ったな!という満足感と、次作へのヒキも大いに残しつつ、内容もバッチリ。

長年スパイダーマンの映画シリーズは自分のなかでサムライミ版の「2」が不動の一位だったのですが…『ファーフロムホーム』はその地位もゆるがす傑作でした!