オハコのこんな事ばっか考えてる。

オハコと申します。オタク関連を中心に広く浅く何かと考えた事を書いていこうと思います。

吾妻ひでお先生が証明した「まんがの女体はシコれる」という偉業を、ひたすら讃える

先日はてなのトップに踊っていた見出しを見て、思わず「あぁっ」と声が出ました…

 

this.kiji.is

 

とにかくまずブコメし、その後はツイッターで吾妻先生に思いを馳せる方々のツイートをひたすらリツイートしていました…。

 

吾妻先生のSF分野、不条理ギャグといった方面については詳しい方々がたくさん語られているし、なら自分はとにかく『マンガちっくな美少女のエロという分野を開拓した吾妻先生、すごい!』ということを書いこうと思います。

 

とゆーのも自分は一時期、"マンガ評論"関連の本を読み漁っていた時期があり、そのなかで一番感銘を受けたのが、先述の『吾妻ひでおが美少女エロ漫画を開拓した』という歴史についてなんですよ。

なんてタイトルのマンガ評論本だったか失念したのですが…そこに書かれていたことをザックリ要約すると 

『人間は、手塚治虫的な「デフォルメ」の絵でシコることは可能なのだ!むしろリアルな女体より、デフォルメのまんがちっくな絵のほうがシコれる人種だっている!その事実を世に広めた第一人者こそ、吾妻ひでおなのだ!』

ということ。(※そーとー意訳が入ってます)

 

その本によると、吾妻ひでおが可愛い絵柄の美少女エロを描くまでのエロ漫画というものは、リアルなタッチの劇画調で女性の肉体を描いた、『コテコテでドギツい』ものばかりだったと。*1

 

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そんななか吾妻先生が目指したのは、手塚治虫から脈々と受け継がれてきて自身のものとした、『漫画的で丸っこく可愛らしい絵柄』…言うなれば、「まんがの身体」でエロを描くこと。

現実にあるエロの書き写しではなく、われわれ漫画ファン…オタクが愛してやまない、まんがちっくな絵で表現するエロこそ興奮するのだ!という表現ですね。

 

そんな当時の経緯について、ググってみると吾妻先生のWikipedia記事や、その参考リンクのインタビュー記事などに詳しく書かれていました。

sniper.jp

 当時の男性向けエロ漫画というのはリアルタッチの劇画がほとんどで、そこに対する「丸っこい記号的な漫画の絵でもセックスは描けるのだ」という発見・対抗でもあったという。

 

nlab.itmedia.co.jp

 

吾妻ひでおが開いたロリコン美少女マンガは、読み手書き手双方のリビドーに大きく作用して大きなムーブメントになった。その後、同ジャンルのマンガやアニメが大きく育ったのはご存じの通りだ。

 

また私が読んだ本の中には、『リアルの書き写しではヌケない』ことを示す例として、吾妻先生が不条理短編のなかで描いた

陰影がコテコテに描き込まれたリアルで巨大な女体や性器が横たわるブキミな空間に迷い込む』というシーンがコマの引用とともに挙げられていました。 

…ただそれがなんというタイトルの作品だったかをこれまたさっぱり失念していて…

そこでツイッターハッシュタグで質問したところ、こんなありがたいリプライが!

そうそう、まさにこのへんのコマでした…ツイ主さんに圧倒的感謝…っ!

ここのシーンの引用とともに『劇画のように描いたエロなんて不気味だ。まんがちっくな可愛い絵柄が生み出すエロこそ大正義!という思いを込めたシーンでは…』という考察が件の本に書かれてたワケです。

 

とまぁマンガ評論本で知ったことについてはこんなところで、その後の「美少女な絵柄・萌え・エロマンガ…」の隆盛は言わずもがな。

特に「ぷにろり」といった萌え属性は、吾妻先生が描いてきた絵柄の直系の子孫ともいえるジャンルでしょう。

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ちなみに自分がオタクとして目覚めたきっかけは、夕方アニメのCMで見かけた『デジキャラット』。まさに当時の『ぷにっと可愛い絵柄の萌えキャラ』の象徴的作品です。

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※こうして観ると、でじこぷちこの足先の造型などまさにあじま先生絵柄の特徴的な「先端まで太い足」に似ていて、今不思議な感動すらあります

 

加えて現在進行形でさまざまな絵師様が生み出すエロ同人・虹エロ創作にてお世話になる日々…そんな萌え豚として

『可愛らしくてまんがちっくな絵はヌケるのだ!興奮するのだ!』と高らかに宣言し、それを証明し続けた吾妻先生の偉業

…をひたすら讃えることで、哀悼の意とかえさせていただきます。

吾妻ひでお先生、ありがとうございました。どうか安らかに。

 

 

 

 

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……と、今回の記事を踏まえて、完全に余計な話をもう一つだけ。

下品で申し訳ないんですが…オレ、『北天城ブリリアントパーク』のアニメでヌケないんですよね…(唐突

 

甘城ブリリアントパーク 第1巻 限定版 [Blu-ray]
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 『甘ブリ』、京アニらしい作画クオリティの高さで、なおかつお色気シーンも満載でムホホ♡な作品なのですが…

 

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例えばヒロインいすずちゃんのこういう脱衣シーンとか…

 

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ヒロインたちのこういうあからさまにエロなダンスシーンとか…

皆さんはどうでしょうか?僕は全然ちんちんに響かないんです。

 

その理由はきっと自分が、今回の記事で語っているような「アニメやマンガにリアルな女体を求めていない」という価値観を持っているだからだと思います。

京アニの高度すぎる作画ゆえに、きっと甘ブリのキャラクターは、アニメキャラクターにもかかわらず「あまりにもリアルな女体」をまとっているんです。 

だってほら↑のgif画像、骨格とか筋肉(脂肪)を想像させる情報量が、スゴいじゃないですか…

でも僕が『アニメやマンガのお色気』に求めてるのは、こういうリアルな身体(女体)じゃなくて、 まんがチックな・アニメチックな身体(女体)で描かれるエロなんだろうな、と。

いやまあ「だからなんだよキメーな」って話ですが、一応自分の経験での例として、ね…そんな余談でした。

 

 

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ただ同じ京アニ作品でも「涼宮ハルヒ」や「中二病でも恋がしたい」などにはしっかり反応する不思議…。

おそらく「不気味の谷現象」みたいなもので、ある一定のリアルさ、リアルな女体を想像させる情報量の『しきい値』を超えてしまうと、もうそれは抜けなくなる。だってアニメの身体じゃないから…事なんでしょうねー。

 

…ほんと追悼の言葉で記事を終えとけば良かった(涙

*1:確かその要因としては、エロマンガを買うのは"漫画ファン(今でいうオタク)"ではなく、一般的な成人男性のために描かれたアダルトコンテンツの一種だったから…だと語られていたよーな