オハコのこんな事ばっか考えてる。

オハコと申します。オタク関連を中心に広く浅く何かと考えた事を書いていこうと思います。

荒木飛呂彦が影響を受けた作品、まとめてみた

最近ジョジョのアニメを見直してて、ふと「ジョジョのルーツってどんな作品にあるんだろう」なんてことを思い浮かびまして。

さっそく「荒木飛呂彦 影響」で検索したところ、荒木先生"の"影響を受けたクリエイターについては沢山ヒットするのですが…
肝心の「荒木先生自身が影響を受けた作品」についてまとまったページが出てこない!だったら自分でやっちゃえ!
ってことでまとめてみた。

※具体的には、pixiv百科事典とWikipediaの記事をメインに、その他検索でヒットしたインタビューなどを参考にしました。

 

まずはpixiv百科事典で言及のあったもの。

dic.pixiv.net

 

白土三平「サスケ」など忍者マンガ

白土三平の忍者・歴史漫画『サスケ』と『カムイ伝』の理論的な作風に影響を受けた

ジョジョハンターハンターのような「能力バトルマンガ」の始まりは白土三平が描く忍術バトルにある』というのはよく聞く話。

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(※水遁の術で逃げる敵の水面へ、油と火を投げ入れ呼吸困難にさせるサスケ)

相手のこういう忍法に対して、こういう方法で対抗する、という「技の応酬」ですね。

 

 

横山光輝「バビル2世」

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最も影響を受け、自身の作風の原点とも話したことがあり、特に第3部は、横山氏の代表作の一つバビル2世がモチーフとなっている。

https://ddnavi.com/wp/wp-content/uploads/2012/06/bavi21.jpg

「超能力を持つ学ラン主人公が砂漠を舞台に戦う」…確かに!w
このほか横山光輝先生もまた忍者ものなども多く手掛けていて、前述の「相手のこういう行動にはこう返す」という理論派アクションの名手です。

 

 

原哲夫(「北斗の拳」)

画風に非常に影響を受けており、よく似ている。コミックバンチにて、原氏の代表作北斗の拳ケンシロウを描き下ろしたことがある。

ジョジョの一・二部の頃の絵柄はほぼ「サイキック・北斗の拳」といえるほど原哲夫先生の画風ですねw

http://jumpmatome2ch.biz/wp-content/uploads/2017/09/raou-kensiro.jpg

http://livedoor.blogimg.jp/dqnsnowboarder-jojo/imgs/9/4/94ca86cb.jpg


肩幅広くマッチョなキャラ、カゲの線の入れ方や鋭い目元の描き方…あと、吹き出すような出血の表現が特に似ているなと。

 

 

ここからはWikipediaの記事から

荒木飛呂彦 - Wikipedia

 

イタリア・ルネサンス美術

荒木は自身の絵柄についてルネッサンス美術、特にミケランジェロに影響を受けたと公言しており、「ジョジョ立ち」と呼ばれる独特のポージングもイタリア美術が発想の元となっている。

これは以前の記事で思ってた通り!

asitanoyamasita.hateblo.jp

5部の舞台がイタリアな事にも思い入れの強さが感じられます。

 

 

「ヴォーグ」など欧米ファッション誌

また『ヴォーグ』などのファッション雑誌が好きで[13]、1980年代のベルサーチやフランコモスキーノ(英語版)などが『ジョジョ』のファッションのルーツだと語っている[7]。

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5部以降でどんどん強烈になってくる奇抜なファッション。それにクッキリ輝く瞳とか肉厚な唇、クッキリした頬のラインなど、独特の顔の作画もファッションモデルのメイクに近いものがありますね。

 

 

バンデシネ(欧州コミック)

ファッション・イラストレーターのアントニオ・ロペス(en:Antonio Lopez (illustrator))(例)やSF・ファンタジー画家のフランク・フラゼッタ、ヨーロッパの漫画家エンキ・ビラルやユーゴ・プラット(英語版)などからの影響も指摘されている[12]

ここらへんは詳しくないのでググったところ、バンデシネに詳しいこちらのサイトが大変参考になります。

moebius.exblog.jp

http://latino.si.edu/virtualgallery/antonio/ny_bdancer_sm_web.jpg

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西洋的なモチーフ&コミック、といえばバンデシネからの影響は避けられませんな。他のインタビュー記事などでも、色々なBD作家の名前を挙げていて愛好家っぷりがうかがえました。

 

 

イタリアの彫刻

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ジョジョの奇妙な冒険』には登場人物に腰の極端なひねりや回転、奇矯な手足の動きなどを加えた独特のポージングが頻出する。~イタリアの彫刻芸術からヒントを得て作り上げられたものだという[9][16]。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/17/Laocoon_Pio-Clementino_Inv1059-1064-1067.jpg

荒木が20代のときに『北斗の拳』『リングにかけろ』『キャプテン翼』などの強い個性を持つ当時の『ジャンプ』連載陣の中で自分の独創性を模索していた頃~
との記述もあり、他のマンガに負けない特徴的なビジュアルへの探究心が生んだポージングでもあった!と。

 

 

エゴン・シーレクリムト

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エゴン・シーレグスタフ・クリムトなどの、敬愛する画家が描いた人物そのままのポーズや顔を描く事も少なくない。

https://iwiz-chie.c.yimg.jp/im_siggxCd9UlqHnh6CfQFRhKFdeQ---x320-y320-exp5m-n1/d/iwiz-chie/que-1491804049

確かに有名なクリムトの「接吻」とか、この極端なポーズなどはジョジョのセクシーなシーン…あるいは『嘘をついている味だぜ?』的なシーンに出てきてもおかしくないかもw

 

 

こせきこうじ

荒木が生まれて初めて肉眼で目撃した漫画家はこせきこうじで、手塚賞赤塚賞授賞式の場であった。
荒木はこせきの『県立海高校野球部員山下たろーくん』第5巻に文章を寄稿しており、同作品について「『ジョジョ』を描く上でどの作品よりも影響を受け、最も尊敬している作品である」「漫画のヒーローは心の底に誰よりも熱い気持ちを持ち、目的を持って成長すればいい、という事を教えられた」と書いている。

http://livedoor.blogimg.jp/jojolab/imgs/3/5/35300657.png

荒木先生が描いた他の漫画キャラ その2 : ジョジョの奇妙な研究所

こ、このマンガについては全く無知でした…!(画像は上のリンクより)
イラストを見てるとテレンス・T・ダービー戦で描いてた野球ユニフォーム姿のスタープラチナを思い出しますw

 


他にも、こんなWeb記事を発見しました〜。

ブレードランナー

natalie.mu

https://pbs.twimg.com/media/CYMTXURVAAAXZXi.jpg

「映画のラスボス・ロイバッティがDIOの造形に影響あり」とか、「バンデシネから影響を受けた作品」という共通点とか、いろいろ興味深いインタビューです。

https://pbs.twimg.com/media/C_VYQo4VYAAxvCG.jpg
そのほか映画に出てくる奇抜な衣装もそうだし、リーゼントヘアのヒロイン・ レイチェルもどことなく丈助に似ているような…?w

 

 

ジョジョから過去の名作を知る

以上、ネットから手当たり次第に「荒木飛呂彦が影響を受けた作品」についてまとめてみました〜。

温故知新というのか、ジョジョのルーツを通して過去の名作に触れるってのも楽しいものです。

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特にオススメな作品は「サスケ」。このシーンとかめっちゃドドドドドドドド …て感じで、ジョジョ好きなら絶対ハマる名作です。

 

 

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