プリチャン第2期 終盤からラストまでを一気に感想語り!(第89話~最終話まで)
プリチャン第二シーズンの感想記事、こっからは『虹ノ咲の物語完結→黒だいあ覚醒→ダイヤモンドカップ→だいあとプリチャンの大ピンチ!』…と、怒涛の展開が続く終盤89話~最終話までを語りまくり。
ここらへんは一年間積み上げてきた物語の伏線や展開が一気に収束する、味わい深いエピソードの連続…なので、自然ととりあげた各回の感想もどんどん長文と化していくもよう。
第89話「聖夜はみんなで! ジュエルかがやくクリスマス! だもん!」
ついに虹ノ咲さんがみんなに自分の正体を明かし、そして新しい自分へ変わる…オレ的にはプリチャン2年目一番の神回!
虹ノ咲さんがなぜ「自分のついてきた嘘を明かさなければ」と決意し、そしてなぜついていた嘘をみらいたちは許してくれて、本当の友達になれたのか…?
これまで積み重ねてきたエピソードひとつひとつがそれを理由付けとなり、大きな「説得力」をもって、この奇跡の物語を『信じさせてくれる』んですよ…本当にプリチャン2年目のシリーズ構成は優れていると思います。
以下、この回でグッときた好きなセリフ3つをご紹介
すず『わかるよ。初めて友達になるときって、ドキドキするもの。嫌われるんじゃないかな、自分と合わないんじゃないかなって』
価値観が正反対なまりあと徐々に打ち解けて、今じゃ無二のパートナーとなったすずだから言える、渾身の一言ですね…。
虹ノ咲がこだわっていた「本当の友達」を一足先に見つけたこの二人のドラマなくして、虹ノ咲のこれまでとこれからに起こるドラマも起こりえないワケですな。
おばあちゃん『いいんだよ。そんな時もあるさ』
ひた隠しにしていた罪悪感から不意に号泣してしまった虹ノ咲に、同居しているおばあちゃんがかけてくれた言葉。もう早くもココで涙腺崩壊ですね…。
そうなんですよ…思春期まっただなかで悩めるステキガールズたちに必要な言葉って、これなんですよ…。
(後の黒だいあでも描かれた)うまく説明出来ない、打ち明けづらい、他の人には理解してもらえっこない…そうやって独りモヤモヤしちゃって…それで限界が来て突然泣いちゃったりすることも。
でも、『そんな時もある』。それが青春なんです。キラっと輝く若さなんです。
で、そんなコたちにとって、親しい人がただこう言ってくれる。それがどんなに救われることか…!プリチャン二年目くんさぁ…どんだけ『若さの感情』に優しく寄り添ってくれるアニメなのん…?
ましてこの時、おばあちゃんは詳しい事情なんて全然知らないんですよ…でもだからこそ、まずこの言葉をかけてあげて、憔悴しきった虹ノ咲の感情を落ち着かせてあげられる。そんなおばあちゃんの優しさと人生経験からくる心配り、気遣いに、マジ漢泣きです…!
絵本『その気持ちはドレスがなくなっても、ちゃんとみんなに届いていたのです』
なかなか明かされなかった「絵本」の結末…それは虹ノ咲とプリチャンアイドルたちの友情を既になぞっていたような、ハッピーエンドだった…もうね、完璧すぎて泣くしかないでしょ…(号泣
ドレス(モノ)を渡すことが友情を生むんじゃあない。「みんなを喜ばせたい」と相手を想うその気持ちと行動が友情を生む…なんて尊いメッセージか!!
「本当の友達を見つけたいからって、ウソをついたりみんなを試したり…自分はなんて打算的で、酷いことを…」と独り思い詰める虹ノ咲。でも、実は彼女自身も気付いてなかった「打算の向こう側にあった本当の目的」…すなわち、『ジュエルオーディション開催はみんなを楽しませたい気持ちが込められていた』という真実が、キラッツたちみんなにはとっくに伝わっていたんです。なんて優しい世界なんだ…(再度涙
余談ですが、そしてプリパラも観てきたファンとしては、「友情と打算」というテーマで、やはりひびき様の幼少期のエピソードを思い出しますね。
(自身は何も悪くないとはいえ)ほとんどは親の財力によって得たつながりでしかなかったひびき様と、自身の才能や知識や行動で(ときにジュエルオーディション主催者として、ときにクラスメイトとして)直接みんなと触れ合ってきた虹ノ咲さん。そこが違っていたのかな…なんて思ったりも。
第91話「なる店長!みんなの夢が気になるなる!だもん!」
この回はもうひとえに、はぴなる店長のライブですねw
プリリズ時代のモノにさらにもうひと手間加えた新コーデ、あまりに可愛すぎんか…?
ピンクと白の色の配分・バランスが派手すぎず、でもしっかりキュートで…なによりちりばめられた白のフリルフリルフリル!&リボンリボンリボン!からのハート型のくりぬき!!
ぬおあーっ!!ガーリーが極まりすぎておる!!(落ち着けっ
キラッツたち現役プリチャンアイドルを差し置いて、二年目にアニメで登場したコーデのなかでは、もしかしたらこのコーデが一番好きかも…
第92話~95話
このあたりでVだいあが黒ギャルに変化して、言わば「虹ノ咲編」だった話の軸がクライマックスである「Vだいあと虹ノ咲だいあ編」に切り替わっていく感じですね~。
一年通して観終わったいま、プリチャン2年目は『成長のための痛み』が大きなテーマのひとつだと思っていまして、まりすず、虹ノ咲、そして黒ギャルとなっただいあ…それぞれが違う形の痛みを経験して、キラっと輝くステキな存在になっていく…といった具合に。その物語のどれもに見応えがありました。
特に黒だいあのエピソードは、AIの時代が到来する昨今にこそ見るべき、SFヒューマンドラマの領域。
『虹ノ咲をサポートするためのナビキャラ』、いわば機械的な「システム」でしかなかったVだいあが、虹ノ咲と「ほんとうのともだち」になるためには、この黒化エピソードは避けて通れないんですよね。
人間のこどもが思春期や反抗期を経て精神的に大人へ成長していくように、虹ノ咲に対して感じた嫉妬とか、独占欲とか、だからあえて困らせてやろうと思う心理とか…そういう『人間くさい』モヤモヤを感じ始めたことこそ、役割をまっとうするしかない「システム」から、清濁あわせもって当たり前な「人格」「人間らしさ」を獲得し変化し始めた証拠ってことですね。
第99話「いよいよ決着! ジュエルコレクション!!!だよん!」
第100話「お願い、ダイヤモンドコーデ! 届け、私たちの思い!」
そして黒く染まっていくだいあちゃんのこころが一気に崩壊し、それを虹ノ咲&みらいが助けに行く、今シーズンのクライマックス!
まず99話の「黒だいあの心を破壊する」までが周到すぎて怖いくらいですよ…。
たぶん”黒だいあ状態”というのは「マイナスな感情も併せた人間くさい心」と、「整然なシステムであろうとする心」が両立して、せめぎあっているような状態なのだと思うんです。
いっぽうで虹ノ咲は、もう完全にみらいと心を通じ合えて、ジュエルチャンスでアイドルを空中へ引っ張っていけるし、「だいあ」という自分の下の名前をみんなに呼んで欲しい!と思える…それくらい、自分に自信を持てるようにもなった…!
これら全て「虹ノ咲をサポートするシステム」であるVだいあが『果たすべき仕事』であり、それは全て達成された!めでたしめでたし…あれ?じゃあ仕事を終えて、もうやるべき仕事のないVだいあというシステムは…もう用済み?必要ない?
ぬわーっ!徹底的に「システムとしてのだいあ」の存在意義を破壊しまくる、この用意周到すぎる残酷な展開よ!
しかもこの一連の展開、じっさいのところ「誰も悪くない」のがよりタチが悪い…。誰にも悪意なんてないし、むしろ虹ノ咲の成長はうれしいことなのに、なんでVだいあはこんなに悲しいのか…?モヤモヤするのか?わからない…わからな星人…だよ…ん…
そら「ダイヤモンドで出来たハート」だって砕けるっちゅーねん!!
ほんと100話が始まるまでの1週間は、ずーっとだいあちゃんの心を案じて、ハラハラするばかりの日々になっちゃいましたよ…プリチャンスタッフ、恐ろしい子!!
そもそも、たいていのアニメなら
「もうマスターは成長したからお別れだね→そんなことないよ!消えないで!→いろいろあって消えずに済んで大団円」
って感じで終わるんです。っていうか事実プリチャン2年目も、そんな感じの王道で終わっても良かった。
…でも!そこはわれらがプリチャンですよ!そこからさらにもうひとひねり加え、最後に重大な試練を乗り越えて「Vだいあだって本当のトモダチだ」と自信を持って言える大団円を用意してくれていたわけですな…
人間関係って、キレイごとや和気藹々ばかりで全部うまくいくわけじゃない。まりあとすずのように価値観が正反対だったり、えもとあんなのように顔を見ればつっかかり合ってしまったり…
でも正反対の価値観がぶつかりあってこそリングマリィのような新感覚チームが生まれたり、実はお互い似たもの同士だと気付いた二人でツインテールズが生まれたり…
なにより虹ノ咲もまた、思春期ならではのネガティブで人間くさいマイナスな感情にさいなまれて今までうまく人間関係が築けなかった一人。それがVだいあのサポートもあってまず「半歩」踏み出して、そこからもうずっと何歩も踏み出せるまでに成長して…
でも今度はその嬉しさに舞い上がって、ずっとサポートしてくれた大切な人のことをほったらかしにしてしまう…これもまた捉えどころが難しい、人間関係のすれ違い、難しさ。
ついに限界が来てしまったVだいあの痛々しい姿を見て、改めて虹ノ咲はVだいあと向き合い、自分の過ちに気付いて…そしてVだいあに届けた歌、その歌詞のなかに、その答えはありました。
「生きている証だから、とびきり泣いていいよ」。
もうね、号泣っすよ…これこそVだいあ「真実」がVだいあに届いた奇跡っすよ…!
人間くさいネガティブな感情だって抱くからこそ「生きている」んであり、ときにはとびきり泣いて、それを発散したり周囲に伝えたりできるのが「生きている」証なんだ、と。
ここで初めて、だいあは涙を流すことが出来ました。単なる「システム」だったはずのだいあに、改めて「生命」が宿った証です。それと同時に、虹ノ咲やみらいたちと「ほんとうのともだち」になれた瞬間でもあります。
プリチャン二年目は「ダイヤモンド」や「ジュエル」といった『宝石』が重要なキーワードですが…
もとはゴツゴツした原石だったものが、どのようにして宝石というキラっと輝く美しい存在になるのか…?それは無論、「磨かれる」からですね。
カットされ、さらに硬い石同士で傷つけあい、削り合わせられ…そういう風にダイヤの原石もキラっと輝く宝石となる。
それは人間も同じ。ときに傷つき、ときに悩み…そんな経験も経て、より強く輝く人になれる。
言うなれば「ステキガールズはみんなダイアの原石。互いにふれあい、切磋琢磨していけばキラッキラのジュエルアイドルになれる!」というメッセージが、きっと「ジュエル」「ダイアモンド」というキーワードに込められていた…そう思うんです…!(涙
恐らくそもそもは女児向けホビーとしてのキャッチーな要素──『キレイなものだから』『子供はキラキラしたものが好きだから』──そんなチャチな存在意義でしかなくなりかねない、この「宝石」というキーワード。それをプリチャン2年目は、子供たちに伝えたい教訓のたとえ、メタファーに昇華させたワケですよ…!
やっぱすげぇ「キッズアニメ」だよ…プリチャンは…!(迫真
※↑なんか自分で書いてて興奮した結果の長文に
第101話「だいあが守る! みんなのプリ☆チャン! だもん!」
第102話「キラッとつながる! それがプリ☆チャン! だもん!」
本筋のドラマは前回までで終わり、ここらへんは言わば次シーズンへの準備&エピローグってところですね。
といいつつ、やはり全員歌唱バージョンの「ダイヤモンドスマイル」ライブはアガった…!
プリチャンアイドル達のライブと、世界中のみんなからの「いいね!」がVだいあにパワーを与えて強大な敵を倒す展開は、まるで劇場版プリキュア…あるいは「デジモン・ぼくらのウォーゲーム!」みがあって、王道のアツさ…!
自分もテレビの前で「ダイヤモンドスマイル」を一緒に歌い、いいね!を送って、「だいあちゃん、がんばえ~!」と叫んでいました…いい年したオッサンだけどいいよね?(威圧
そしていまや第三シーズンが始まり、プリチャンの物語は新たなステージへ…
…と、こんな感じでプリチャン二年目感想は以上です~。
いやー語りまくりました。プリチャン、特に二年目にここまでハマったのは、自分の大好物であるジュブナイル感というか『思春期の痛みと成長』のドラマが、虹ノ咲だいあというキャラを中心に話数をかけて描かれていったからですね。
また、Vだいあのほうも当初は「見た目は派手だけどなんか『個性の薄い』キャラだなぁ」なんて思ってたんですけど、黒ギャル化で一気に個性がほかのプリチャンアイドル以上に培われていって、一気に大好きなキャラになっちゃいました…。もしかしたらコレも当初と黒化のギャップを見越した、製作スタッフさんたちの『計算通り』だったのかもしれないですね…!
さてそんな余韻も102話で満たされ、新たに始まった3年目にもすでに期待大です!
特に、マスコットから進化したキラッチュと新マスコット・メルパンの人間形態が、当初思っていた以上にぐうかわすぎてヤバいですね…!
エンディングアニメの作画がまたバツグンだし、それに加えて中の人はプリパラではノンシュガーの二人なので、もうこれはカワイイ歌声とカワイイ絵が織り成す、カワイイの暴力!エンディングのたびに頭がトロケけそうになる所存です(?)。
そんなわけで、プリチャンの勢いはまだまだ止まらなぁぁい!!