暑すぎる夏がまだ続いていますが、とりあえず夏コミ無事終了してなにより…。
って、そんな自分は夏コミには行けなかったのですが、代わりに映画「スパイダーマン ホームカミング」観てきました!
上映開始、マーベル映画おなじみの「MARVEL」ロゴのところで、初代アニメ版 スパイダーマンのオープニングソング(「Theme from Spider-man」)のアレンジが流れてきてノッケからテンション上がりまくり!
いやさ、これは「分かっている」映画だ…!とね!
そして冒頭やエンディングテーマとしても流れるのは、往年のパンクバンド・ラモーンズの「電撃バップ」。
ヒーローとしてこれからガンガン活躍してやるぜ!という血気盛んに張り切っているピーターの心情に ぴったりマッチしていて、これまたノリノリ。
ちなみに、"ラモーンズでスパイダーマン"といえば、先ほどのスパイダーマンのテーマを彼らがカバーしたバージョンがあって…
もしかしたらその繋がりもあってのラモーンズ起用?だったら、このカバーも流してくれるのかな!?
と思いましたが、さすがにそれはなくてちょっと残念w
少年から青年へ、新米ヒーローの成長譚
そんでとにかく今回のスパイダーマンはとことん、ひよっこのピーターがヒーローとしても男としても一人前になっていくまでの「成長譚」としてガッツリ作り込まれてましたね。
まず主演のトムホランドという役者さんが、かなりあどけない少年ぽい顔立ち。
これまでのシリーズよりけっこう子供っぽさが強調されている、今回のピーターパーカー役として違和感なく、 見ているうちに我が子を見守って応援したくなる感覚にさせられますw
例えば 序盤、はじめて敵グループの乗った車両を追いかけるシーンがあるのですが、 慣れない 郊外の住宅地というロケーションもあり 飛び回って移動するのも四苦八苦!ころげ回りながら敵を追いかける「未熟な」 アクションシーンになってたり…w
半分スラップスティックコメディの様な笑いもありつつ、 必死に悪を 逃がすまいと頑張るピーターの姿は自然と応援したくなります!
また、少年から青年への成熟…その青春…みたいなテーマとして特に印象的だったシーンが、クラスメートとのパーティーに参加するため育ての母親・メイおばさんにスーツの着こなしやネクタイの結び方を教わるシーン。
ここを見ているときは、「そういや俺も入学式のために慌ててカーチャンにネクタイの結び方に教えてもらったっけな…」なんて家族らしい思い出も蘇ってきましたw
何気ない普遍的な家族像のシーンですが、だからこそおばさんへの愛情やスパイダーマンが「親愛なる隣人」である理由も垣間見えるような。
また、見ていて「スーパーパワーを持っていてもまだまだ子供だなピーター!」なんて思わせつつも、憧れの女の子へカッコいいとこ見せちゃる!とネクタイを結ぶ彼の姿は、まさに大人の階段を登っている真っ只中。
そんで、それを察して頑張ってきなさい!と背中を押してくれる育ての母の愛情…というね。
なんちゅーか思春期とか青春といったドラマのエッセンスがここにギュッと詰まっているような、そんな印象深いシーンでした。
シリーズ屈指の存在感!予想外の名悪役バルチャー
また、 今回のヴィラン(悪役)のバルチャーが予想を大きく上回って 魅力的なキャラクターに仕上がってたのも良かった!
予告を初めて見たときは「今回のヴィランはバルチャー? アメイジングスパイダーマン1のリザードみたいにあんま目立たない敵役になりそう…」
なんて思っていましたが、その不安を吹っ飛ばす存在感のある悪役でした。
演じるのは、以前の記事に感想を書いた映画「ファウンダー~ハンバーガー帝国のヒミツ~」で主演してたマイケルキートン…
っていうか、そもそもティムバートン版「バットマン」を演じた人だし、それをモチーフにしたアカデミー賞作品の「バードマン」主演でもあるっていう…
そして今回は”空飛ぶ”ヴィラン。どこかヒーローモノ映画に縁があるお人ですなw
映画の端々では、”中年ヴィラン”ならではの悲哀も背負った姿まで見事に演じられていて、実にナイスキャスト。
終盤にはこのバルチャーの衝撃の正体が明かされ、その事実に気づいたピーターとのやりとりは一気にサスペンス度が増していきハラハラさせられました…!
そして『少年から青年へ』というテーマでいえば、まさにこのバルチャーという敵が、少年ピーターの成長のために越えるべき強大な壁であり、また青臭い理屈で解決できない物事がこの世にあることを思い知らせる教訓めいた存在でもある、なんとも意味深いキャラクターとして描かれています。
元々はハゲ頭の空飛ぶ老人(「ハゲワシ」だけに)ってだけのキャラクターを、ここまで新米ヒーロー・スパイダーマンにとって重要なヴィランに仕上げたスタッフの手腕はスゴイ!の一言。
『存在感のあるヴィラン』という点で、歴代スパイダーマン映画シリーズでも1,2を争うキャラクターでしたよ!バルチャー。
スケールは小さいが、続きが気になる作りこまれたビギニング
まぁ不満点をあげるとすれば、やっぱり壮大なスケールの作品が続くMCUシリーズのなかにあってめっちゃ小規模な範囲でドラマが進んで終わるトコロかなー。
でもだからこそ”若手ヒーロー”の代表格であるスパイダーマンのビギニングとして丁寧に作られた作品とも言えそう。
とにかく、成長した彼が今後はどんな風に活躍してくれるのか、MCUシリーズへの参加、あるいは単独の続編作品が今から楽しみです!
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